アーロウン ミンガラバー (みなさん、こんにちは)
ネーカウンラー? (お元気ですか?)
こんにちは、ススム(@Susumu_Shimoda_)です。
私は2018年10月25日から2020年3月までミャンマーで生活していました。
今回は、「開発途上国での教育の変遷と課題」について紹介します。
「国際協力に興味のある方」や「海外が好きな方」、「ミャンマーで生活予定の方」へ参考になればと思います。
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開発途上国での教育の変遷と課題
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私立学校について
1948年の独立以後、ミャンマー教育は、政府主導のもと行われてきました。
1974~1988年のビルマ社会主義計画時代や、1988~2010年の軍事政権時代でも、
教育は政府の厳しい管理下にありました。
この時も私立学校はありましたが、学習教室とみなされ、学校とは判断されていませんでした。しかし、2011年に軍政から民政へ移管され、私立学校法が施行され、ミャンマー国民に限り、基礎教育部門において私立の学校を開設することが許可されました。
民間のインターナショナルスクール
民間のインターナショナル・スクールは教育省管轄ではなく、アメリカやイギリス、シンガポールのカリキュラムとシラバスに基づいた授業が展開され、ミャンマーで働く外国人駐在員
の子供に国際教育を提供することが主な目的としています。しかし、ヤンゴン在住のミャンマー人の上流家庭の子供も通っている場合があります。
基礎教育における就学率と修了率
基礎教育
・小学校(1学年~5学年)
・中学校(6 学年~9学年)
・高等学校(10学年~11学年)
⚫️日本とミャンマーの教育
⚫️日本とミャンマーの就学率・学校数比較
宗教省管轄の僧院学校数
・小学校972校
・中学校557校
・高校2校
就学前教育
1998年度以降、教育省の監督の下、能力開発を目的としたKGと呼ばれる就学前教育が小学校で行われてきました。スペースと教員に余裕があれば、学校は就学前児童向けクラスを開設することが許可されています。
進級試験
現在の制度では5年生(小学校)と9年生(中学校)、11年生(高校)で、進学する為の試験を受けます。他の学年では、進級試験はなく、各章終了時に直近の1ヵ月に学んだ事に対する小テスト形式の確認テストだけがあります。
生徒数:教員数(人)
・初等教育29:1
・中等教育(下位)35:1
・中等教育(上位)25:1
教育の無償化とカリキュラム
学校の無償化
初等教育は2010~2011年度に、中等教育は2013~14年度に無償化されました。政府は、中等教育の無償化に約70億チャット(日本円で4.7億円)を費やしました。高等教育も2015~2016年度に無償化され、約50億チャット(日本円で3.3億円)を費やしました。基礎教育制度下にある学校は全て無償となっており、政府は制服1着分、教科書代、6冊の練習帳ならびに12本の鉛筆代として生徒1人あたり1,000チャットを支給しています。小学校は義務教育とされているが、就学率はASEAN諸国と同じレベルとなっています。
基礎教育
全ての学校の教育カリキュラムは、教育省によって決められており、教科書も、教育省指定のものを使用するようになっています。小学校では、主要5教科としてミャンマー語、数学、英語、科学、一般教養があります。一般教養には、生活技能、社会科学、公民教育があります。
授業はミャンマー語で行われ、暗記学習や集団音読が浸透しているのが印象的です。ミャンマーでの授業時間数は720時間/年で、他のASEAN諸国を下回っています。
教育における問題
公立校教員による副業
基礎教育における最大の問題として、公立校の教員が政府から支給される給与以外に、個人で行う課外授業からも収入を得ている事です。政府から支給される教員の基本給は15~19万チャット(日本円で10万~13円)と低いのが現状です。なので、教員は副業を行い臨時収入に頼らざる負えない状況です。課外授業での、生徒1人当たりの月謝は1~10万チャット(日本円で670~6700円)が相場となっており、この課外授業に出席しない生徒にとって、修了試験で意図的に落とされるリスクもあると言います。政府はこの様な副業を厳しく制限していることから、ヤンゴンの公立校の教員の多くは課外授業を非正規かつ秘密裏に行っています。
低所得層に対する経済的負担
基礎教育は無償化されているが、多くの貧困家庭にとって、授業を受けることにより発生する諸費用が経済的負担になっています。学校の制服や本、文具の費用に加え、他の必需品の購入費用として、学校側から費用負担の迫られます。さらに、教師の私的な課外授業に出席させるよう求められる事もあります。なので、子供が家事を手伝える7歳くらいの年齢になると、貧困家庭の多くが子供に教育を受けさせる事を諦めるのが現状です。この様に、貧困家庭の子供に対する教育機会は、親の所得水準により大きく左右される状況です。
設備・備品
多くの小学校において、授業にはチョークと黒板が使われており、一部の学校では、ホワイトボード用のマーカーの購入費として毎月生徒1人当たり1,000チャット(日本円で67円)を負担しています。多くの小学校では教材や設備の不備があり、備品が足りていません。また、他のアジア諸国同様、ミャンマーの生徒は5年生からボールペンの使用を指定されています。
ミャンマーの歴史を説明しているこちらの本もおすすめです。
✔︎ミャンマー政変
✔︎アウンサンスーチーのミャンマー
✔︎ミャンマーの歴史教育
ミャンマーでの政治体制や経済施策にはこの様な歴史がありました。
以上が今回のブログとなります。
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